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2019年09月13日

STER MOTORCYCLE 1991 Harley-Davidson FXR


取材協力=スターモーターサイクル phone 0166-20-0005 http://www.ster-motor-cycle.com

流行のFXRとは一味違う切り口とスタイルが生み出す独自の個性

現在のカスタムシーンで一つのトレンドといえるものにFXRやダイナをベースにした『クラブスタイル』のマシンがありますが、ソリッドに走行性能を追求するゆえ、完成した車両が、どことなく似たような仕様になってしまうのも現実ではないでしょうか?
もちろん、ペイントワークなどで、それぞれに個性を演出することは可能ですが、一連のラバーマウントのハーレーをベースにカスタムを施すとなると、やはり性能やスタイルを追求した結果、多くのケースが『定番の仕様』に行き着きます。
当然、それはそれでクールなのですが、『他とは違う』カスタムを求める方にとって難しい素材がFXRやダイナであることは個人的には間違いない事実のような気がします。
では、そのFXRで一味違うスタイルのカスタムを創り上げることは不可能なのかと問われれば、その解答は否です。そんな事実を証明するのが、ここに紹介するスターモーターサイクルによる一台だと思います。

1991年のFXRスーパーグライドをベースにカスタムが施された一台の仕様を見ると、10インチのハイライザーや、そこに組み合わされるスーパーバー、スラッシン製のエキゾーストなど『定番』的なパーツが散りばめられているものの、全体を見るとどことなくお決まりのソレとは違うムードとなっています。
車体を彩る鮮やかなレッド&イエローのペイントワークや、フォークブーツ、ビーハイブテールランプなどが、その要因を生み出してるのは間違いないのですが、何より鍵となるのが全体のコンセプト。ちなみに、このマシンは近頃のものではなく、1980年代のアウトローバイクをモチーフにしたそうですが、そうした『切り口』の違いが、この一台に個性を与えているのは、まず間違いなさそうです。

車体全体として見れば、ライトな部類に入るメニューかもしれませんが、『ヤレばヤルだけ良い』というのが、カスタムの正解ではありません。あくまでも求めるべきは『クールか否か』ではないでしょうか? サラリとした中に、不良っぽさも感じさせるこうした車両も悪くありません。それどころか個人的には、むしろ好きな一台です。


エンジンは基本的にストックの1340ccエボリューションモーターでS&S製オイルポンプに変更。キャブはS&SスーパーE。赤く塗り上げられたシリンダーも不良っぽいムードを演出する。


ハンドルは10インチロングのライザーにスター製スーパーバーという組み合わせ。アーレンネス製のミラーがサラリと80sムードを強調する。


マフラーは現代的なスラッシン製2in1を装着。アーレンネス製のサイドカバーもマニアックな選択。ペイントはスターモーターサイクルの手によるもの。


程よい肉厚のダブルシートはスターモーターサイクル製。タックロールの幅やデザインなども絶妙な仕上がりを見せる。


トリプルツリーはSpeed Merchant製を選択し、39φのフォークは内部をサンダンス製トラックテックでスープアップ。ホイールも前後ともサンダンス・トラックテックを装着する。ブレーキキャリパーはブレンボに換装。

 

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