essay#02 - Nov, 2009
仕事帰りに軽く一杯、はどこにいても同じ。
工場と住んでるアパートは目と鼻の先とはいえ、それでも仕事のあとのビールが呑みたくて、
わざわざ家の前を素通り歩いて5分の近くのバーへ行く訳です。
ここで肝心なのは、一日の終わりのビールは好きなように呑ませていただきたい。
ドアを開け、音楽ガンガン、人でごった返すのを目の当たりにすると、踵を返して別のバーへ。
住宅半分/工場半分のネイバーなこの辺り、さすがに平日12時過ぎには人でごった返すのヤンキースのワールドシリーズの夜ぐらいだから、そうそう外れはないんだけどね。で10中89いくのがB61。近所のバー。
別にビールソムリエのように(そんなのあるんか?)ホップが云々とか知らないけど、好みはある訳です。
以前はベルギーのなんだったか忘れた、けどちょっと甘みがあって丸い感じのシトラスなビールが一番だったけど、この不景気の中、サポートローカルということでブルックリンラガー。もちろん男は黙って生ね。
最初のゴクゴクののどごしがたまらんとです。
そのあとの深ーい溜め息はわかる人にはわかる。、、、、別にわからんでもいい、人生所詮ひとりよがりだから。
そのあとはバーカウンターの向こうにある大きな窓から見える、マンハッタンのファイナンシャルディストリクトを眺めながら
今日のダウジョーンズはどうだったかな?ヘッジファンドは?なんて自分とは全く無縁なことを考える訳でもなく、妄想したり、バーテンダーと二言三言の言葉を交わし、また妄想したり、無になったり。それから戻ったら、新しいビールが来てたり。
それに飽きたら、iPhoneでfreecellで最短記録に挑戦したり(最短1分20秒!ってすごいのかどうかわかんないけど)
この一日の終わり、アンワインドの時間、人に話しかけられたくないのが本音。バーテンダー、常連さんはもうつぼを押さえてて 、自分が入ってくるとうなずいて、簡単な挨拶だけで放っといてくれる。心地いいだよねこれが。
でもたまに、ヒマなのか、サミシイのか、話しかけてくる人がいます。当たり障りのないように聴くフリ、うなずくフリしてると、気の利いたバーテンダーはそのウザイのに声をかけて追い払ってくれる、たまにしてくれないけどね。そんな時は話のひと呼吸の間に、すっとiphoneをさりげなく取り出しさもemailでもしているかのようにfreecelに溺れる訳だけど、たまに溺れすぎてバーの向こうにいるきれいなお姉さんのアツい視線に気づかず、バーテンダーが後から、あの子お前のことチラチラみてたぞ、なんて言うのおそいっつの!!なんて時もありますが、ま、いいんじゃないでしょうか。
結局、自分の家のリビングでやればいいことをバーでするのが一日の終わりなわけ。
しかしなんだかんだいって、通っているとカオミシリがたくさんできる訳で、しかもほとんどローカル。
近くのバカウマブリトー屋のかなりホットな黒人のお姉さんや、よく行くデリのおっさん、達には名前も知らないのにオマケしょっちゅうもらってるし、いいんじゃない?
このRedhook近辺にはまだ一年ばかり、それまではWilliamsburghというネイバーに7〜8年。
この辺りは、ちょうどWilliamsburghに引っ越してきたばかりの雰囲気に似てるかな。
いまやWilliamsburghはもうHipsterville、流行ってんだろうけど、どこいっても席は満席、人でごった返してるし、
遊びに行こうと意気込んで行かないと、もうそんなに若くない自分にはお腹いっぱいな訳です。
で、最近のHipster なヤングたち(こんな言葉使ってるから20歳の子におっさんてよばれるんだよな、rume? 君だよ君)は80年代、もしくは90年代なカッコしてるんだけど、これがNYのファッショントレンド? アラレちゃんみたいな眼鏡かけて、昔のジョギパン(古!)でヘアバンドして歩いてる、(寒いからもう見かけないけど)ワム?ジョージマイケル?みたいなやつも見かけたな。さすがにレッグウォーマーはまだ見ないな。フラッシュダンスみたいなやつ。
好きな服しか買わない、着ない自分にはファッショントレンドは空の彼方の話。そら小汚い作業着/普段着では、Hipster わんさかの Williamsburghでは少し浮くかも、でもにわか自称アーティストも多いその辺、あまり浮かない?
日本もこの80年代リバイバルが訪れているのでしょうか?次日本へ帰国したら聖子ちゃんカットが流行ってたらブっ飛びます。有り得ない話でもない。
所詮、いや所詮でもないか、アートなり、ファッションなり、何でもクリエイティブなことって、じつはオリジナリティって希薄なのではと思う。
自分の感じられる限りでは、今自分たちの世代に限って言えることは、先人たちや、歴史、クロスオーバーしていくカルチャーなりがインスパイアして別物に昇華して行ってると思うけど、けどある部分過去の模倣でもあり、模倣、実験することで模倣対象物の核が見えたり、その過程で自分のアプローチなり解釈なり、方法なりが見えてくると勝手に思う。
そういうことを友人の画家に話すと、彼等もそうだって、先人たちの絵を見てブラッシュワークを真似て、構図まねてと思考錯誤したらしい。いまでもそういったアプローチは
嫌いじゃないと口そろえていってたけど、なるほどなー、自分もそうだもんな。全くゼロからのオリジナリティーは幻かもしれないと思った。
マイルスデイビスだって、チャーリーパーカーの真似から始まって、モンタレーかなんかのポップフェスティバルかなんかでどっかのファンクバンド見て、
エレクトリック取り入れたってどっかで読んだことあるしね。レオナルドダ・ヴィンチに、どうなん自分?て聞いてみたい、、
だから今のカスタムバイクのオールドスクールリバイバルも、そんなあるべきして始まったトレンドなのかもと思う。自分も古いエンジン、スタイル、テイストが好きだしね。 が、しかし、、purist のperiod correctのメンタリティーがちょっと苦手。
それってただの模倣では?とも思う。むっちゃかっこいいけどね、否定はしません。もう作られてないパーツで、それに歴史が宿っていて、そういうバイクも車も圧倒的なオーラが出てるんだけど、、、
自分が作ったバイクが50年後にそんなオーラを出してほしいと思うから、そんな独りよがりなクリエイターでありたいと思うから、
毎日がんばれる。
と思う。アーレンネスに2BAD を目の前にしてイロイロ質問したら、色んな人の名前が出てきて、教えて貰ったり作って貰ったり、だったらしい。
40年?近く経っても物凄いオーラを放つ2BAD、今だに助けて貰った人達にクレジットを忘れないアーレン。
負けてられない。
なんてでかい口叩いたから、かっこいいバイク作らんとな。アーレンに届くかな?
と妄想しながら、旨いビールと愛を語らいながら、今夜もB61。
keino